熱海の宿泊施設「ATAMI 海峯楼(かいほうろう)」(熱海市春日町)内に1月21日、「日本料理 楽精庵(らくせいあん)」がオープンした。
版画家・徳力富吉郎の描いた金色のふすま絵に囲まれた空間(関連画像6枚)
「ATAMI 海峯楼」は、国重要文化財「旧日向家熱海別邸」「東山荘」に隣接した高台にあり、客室から相模灘や熱海湾が望める。建築家・隈研吾さんが設計を手がけたウオーターバルコニーが施設の象徴となっている。昨年12月には、ラグジュアリースイートルームをリニューアルした。
今回、これまで宿泊客のみが利用できた和室を「日本料理 楽精庵」として宿泊を伴わない一般客も利用できる食事所にした。明治から平成にかけて活躍した版画家・徳力富吉郎が描いた熱海の海と松をあしらった金色のふすま絵に囲まれた空間で食事を楽しんでもらう趣向。1日2組限定で、2人から受け入れる。最大12人まで。
料理は、神山亮料理長が献立の監修から調理まで手がける「日本料理コース」(1人1万6,500円)、「特選料理コース」(同3万3,000円)を用意。熱海近海で取れる魚介類や季節の食材を中心に使い、季節を感じさせる器などに盛って表現する。神山さんは「料理の温度感とシズル感を楽しんでほしい」と話す。希望に応じて熱海の芸妓(げいぎ)文化に触れられる「芸妓宴会プラン」も提供する。
広報担当の南千晶さんは「観光客だけでなく、地元の人たちにも法事や会食などに利用してほしい。アートを感じる特別な空間で、料理長こだわりの料理を楽しんでもらえれば」と話す。
営業時間は18時~23時。要予約。