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熱海でフードデリバリー「フーダッシュ」稼働 地元店のメニューを自宅で

提携店から注文の商品を受け取る「FooDash」の伊藤悠さん

提携店から注文の商品を受け取る「FooDash」の伊藤悠さん

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 フードデリバリー店「FooDash(フーダッシュ)」(熱海市桃山町、TEL 050-5536-5949)が6月15日、熱海市内で8月から予定するサービス本格稼働を前に試験運用を始めた。

チラシを見て電話注文する客が多いという(関連画像2枚)

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 同店を経営する「バウンシー」社長の伊藤悠さんは2017(平成29)年、熱海に移住。これまでゲストハウスやホテルなどの支配人として働いてきたという。現在は、同サービスの拠点を置く桃山町の宿泊施設で管理人をしながら、昨年、同社を立ち上げてフードデリバリー事業を始めた。

 事業を立ち上げた経緯について、伊藤さんは「熱海では高齢者が両手に荷物を抱えて急な坂を登る姿をよく見かけ、買い物の不便さを感じていた。市内には民泊も増えているが、市街地から離れていると食事をするために街まで出なければならない。地域の人たちとコミュニケーションを取ってつながりを大切にしながら、困り事に対応できることをやりたいと思った」と話す。

 現在、フーダッシュが提携している店は「レストラン宝亭」(銀座町)、「すし処(どころ)和楽」(田原本町)、「ラクシミタンドリーハウス」(渚町)の3店。注文は電話とホームページで受け付ける。注文が入ると店とフーダッシュのオーダー管理システムに注文内容などが表示され、出来上がった商品を伊藤さんが店から受け取ってバイクで客に届ける。

 1日平均で平日6件ほど、週末10件ほどの注文があるという。伊藤さんは「まだ試験運用なので認知されていないが、ポスティングすると注文が増える。夕方以降や雨の日の注文が多い。電話での注文が8割で、一人暮らしの高齢者の注文が予想以上に多い。会話を大事にしてニーズをしっかり聞きながら本格稼働に生かしたい」と話す。

 中華料理店や弁当店などとも提携を予定するほか、8月には提携店を20店ほどまでに増やしたいという。「昔は出前に対応する店も多かったが最近では減ってしまった。以前通っていた店に高齢で足が遠のいてしまった人も熱海は多いと思う。老舗飲食店の料理を、そうした人に届けて食べてもらえる機会も作れたらうれしい」と伊藤さん。

 今後について、伊藤さんは「食べ物に限らず、困ったことがあれば何でも頼めるような、気軽に相談できるサービスを提供していきたい」と話す。「自分がおじいちゃんやおばあちゃんに接してきたような温かい対応を心がけて地域とのつながりを大切にしていきたい」とも。

 受付時間は11時~19時30分。水曜定休。

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