熱海の「ACAO SPA & RESORT」(熱海市上多賀)が9月1日、「ACAO防災公園構想実行員会」を立ち上げる。
委員会は、同社が運営する観光庭園「ACAO FOREST」と園内の施設を災害時の一時避難場所として開放する「ACAO防災公園構想」の実現を目指す組織。9月以降、運営体制や施設の整備、実証実験を進める。
同園には、約20万坪の敷地に13のテーマガーデンやカフェ、体験施設などがある。同社によると、同園の場所は地震による液状化や津波で被害を受ける可能性が低く、富士山の噴火に伴う降灰量も少ないことが予想されるという。
同構想では、最大で約1000人が安全に一時避難できる場所を整備する。避難者に配るための水や非常食、毛布などを園内に備蓄。同社が海側に保有するヘリポートの拡張工事と合わせて山側にも新たにヘリポートの設置を進め、支援物資の受け入れなどに利用できるようにする。大規模災害を想定した避難訓練も計画する。
同社広報担当者の高田涼平さんは「今後さまざまな検証や実験を行い、いち早く構想を実現できるように努めていきたい。地域内外の人に安心して熱海の魅力に触れてもらえる環境づくりを進めていく」と話す。