「第6回熱海怪獣映画祭」が10月7日~9日、熱海市内各所で開かれた。主催は一般社団法人熱海怪獣映画祭。
ステージイベントなどで盛り上がった「熱海怪獣ビール祭り」(関連画像5枚)
「熱海を怪獣の聖地に」を合言葉に2018(平成30)年に開催が始まり、今年で6回目となる同映画祭。熱海芸妓見番歌舞練場(熱海市中央町)とホテル大野屋(和田浜南町)での怪獣映画や特撮映画の上映、親水公園(渚町)での野外イベント「熱海怪獣ビール祭り」などが開かれた。
「熱海怪獣ビール祭り」では、熱海市内の飲食店が怪獣にちなんだ映画祭とのコラボメニューを販売。怪獣に仮装した子どもたちが、ワークショップや射的で遊ぶ姿も見られた。ステージでは、「新怪獣お絵かきコンクール」の表彰式や音楽ライブも行われて会場を盛り上げた。
無声映画「ロストワールド」(1925年)に活動弁士の片岡一郎さんの語りを合わせた上映や、落語家の柳家喬之助さんによる「ウルトラ怪獣落語」など、古今の芸能を織り交ぜたプログラムを楽しめる映画祭となった。「ウルトラ怪獣落語」では古典落語に登場する人物がウルトラマンや怪獣で表現され、怪獣たちがはなしの中に登場する度に笑いを誘っていた。
特撮映画監督の鈴木清さんのトークショーには、特撮や怪獣ファンが会場に集まってにぎわいを見せた。鈴木さんは当時の撮影現場でのエピソードや思い出を披露。熱海周辺がロケ地の作品を見てほしいと上映した箱根へ向かうロマンスカーが登場する「ウルトラセブン」第2話「緑の恐怖」を振り返り、「自分たちが作品に関わっていた時代には何のお手本もなかった。今の時代は嫌というほどお手本があるが、当時は試行錯誤しながらの手探りで、毎日が戦いだった。ほとんど寝る時間もなかったが、好きなことをやっているから何の苦労もなかった。50年前の作品がこのように今でも愛してもらえているということは、我々にとってものすごく幸せなこと」と話した。