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熱海で無声映画の上映会 活動写真弁士・片岡一郎さんの声に乗せて

熱海芸妓見番で開かれた無声映画の上映会

熱海芸妓見番で開かれた無声映画の上映会

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 活動写真弁士・片岡一郎さんの語りに合わせた無声映画の上映会が9月26日、熱海芸妓見番歌舞練場(熱海市中央町)で行われた。

活動写真弁士・片岡一郎さんの語りに合わせた無声映画の上映会

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 10月7日に開幕する「第6回熱海怪獣映画祭」の事前イベントとして関係者と報道機関向けに開かれた。活動写真弁士(活弁士)の片岡一郎さんの語りに合わせて短編無声映画「The Land of Wooden Soldiers」を上映した。1928(昭和3)年に作られた同作は、人形の恐竜や兵士がコミカルに動くストップモーションアニメ。スクリーンに映し出された人形の動きに合わせた片岡さんの軽快な語りに観覧者からは感嘆の声が上がった。

 熱海怪獣映画祭では、10月8日に無声映画「ロスト・ワールド」を片岡さんの活弁と上屋安由美さんのピアノ伴奏に合わせて上映する。1925(大正14)年に製作された同作は、後の特撮映画や怪獣映画へ多大な影響を与えた作品だという。

 現代では珍しくなった声で台詞や状況を演じて無声映画に音を吹きこむ活弁士として活動する片岡さんは、舞台やドラマにも活躍の場を広げている。片岡さんは「熱海には怪獣が街を潰すと面白いような雰囲気がある。怪獣が街を壊すということには、美しいものや愛されているものが破壊されていくカタルシスがある。怪獣が壊すということは批判ではなく、失われていくものへの憧れや惜別を味わうという意味があると思う。歴史のある熱海であればこそというように感じる」と話す。

 「活弁士を懐かしいと感じるのは90歳以上の人。大半の世代が懐かしさを感じないイベントだが、声で表現することに関心のある人や、生演奏が入るので音楽に関心のある人などに響くイベントになるのでは」とも。

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