熱海産のダイダイを使ったビール「DAIDAI CITRUS ALE（ダイダイシトラスエール）」の販売が1月、天神酒店（熱海市咲見町）で始まった。

昨年11月のダイダイの収穫の様子（関連画像3枚）

　ビール醸造所「NUMBER NINE BREWERY（ナンバーナイン・ブリュワリー）」（横浜市）が製造する同商品。昨シーズン初めて販売して好評だったことから今シーズンも製造したという。ビールに使ったダイダイは、昨年11月にダイダイ農家の岡野谷伸一郎さんが栽培する熱海・上多賀の畑から収穫したものを使う。責任者の斎藤健吾さんをはじめとする醸造所メンバー5人が実際に収穫作業に当たった。ダイダイの果実200キロと果汁20リットルを使ってビールに仕上げた。

　アルコール度数は4.5％。斎藤さんによると、今回は早熟のダイダイを使ったことで昨シーズンよりも渋みを抑え、「かんきつの特徴を感じられる爽やかな味わいに仕上がった」という。熱海市内では天神酒店で、1缶660円で販売するほか、同醸造所の直営レストランや全国の飲食店などで数量限定で提供する。

　岡野谷さんは「既にSNSでも話題になっているようでうれしい。来シーズン以降はさらにビールの生産量が増えて熱海で販売する店も増えることで、ダイダイのPRにつながることを期待したい」と話す。天神酒店店主の鈴木宜志さんは「昨シーズンは約3カ月で完売した。熱海の名産品としてのダイダイが、ビールを通してさらに知名度を上げていってほしい」と期待を込める。

　天神酒店の営業時間は8時～19時。水曜・日曜定休。