「熱海版DX事例報告会2023」が3月5日、熱海市内で開かれた。主催は「熱海DX化推進委員会」。
熱海の事業者のDX(デジタルトランスフォーメーション)化をサポートしようと2022年に市内のデジタル分野の事業に携わる有志が設立した同団体。2023年度は、10月にインボイス制度と改正電子帳簿保存法に関するセミナーを、11月に飲食店向けのデジタル機器導入のセミナーを、それぞれ開き、市内の飲食店や観光事業者らの参加があった。デジタルとワーケーションを絡めたイベントも開催した。
5日の報告会では、同委員会メンバーが支援したデジタル導入の事例を紹介した。紹介したのは、宿泊施設のホームページと予約サイトを新たに構築した支援、飲食店のSNS動画を制作した支援、アートギャラリーのメタバース空間への出店など。メンバーの一人で谷清和さんは「従業員不足や非効率な運営に課題を感じる事業者の中にはデジタル化に一歩踏み出したところもあるが、多くは課題を先延ばしにしている。団体としても改善イメージを伝える必要性を感じた」と振り返る。
同委員会には熱海市内だけでなく周辺地域の事業者からの相談も増えているという。「導入資金や高齢スタッフへの理解など不安なことは相談してほしい」と谷さん。「2024年度はデジタル化をインバウンド(訪日客)対策にもつなげていきたい」と意欲を見せる。