グルメガイド本「ジモトグルメ熱海・湯河原」の販売が4月1日、熱海市内の土産物店などで始まる。
「伊豆急ケーブルネットワーク」(熱海市上宿町)が発行する「ジモトグルメ」の特別編。「ジモトグルメ」は2002(平成14)年、伊豆急行線沿線の紹介誌として創刊した。最新号は第10号。今回の特別編を発行する経緯について、同社の比企恒裕社長は「当初は観光客向けのガイド本でありながら、知る人ぞ知るような店も掲載していたので、地元の読者が多く続編を望む声も挙がっていた」と説明する。費用には伊豆山の災害を受け日本ケーブルテレビ連盟を通じて全国から寄せられた義援金の一部を使う。
「広告料をもらわない」という趣旨の下、地域の飲食店を元気にするような本を作ろうと2年半以上かけて取材を重ねた。熱海や湯河原の飲食店を中心に213店を掲載する。A5サイズのオールカラーで144ページ、価格は500円。「ガイドブックに紹介されるような有名店はできるだけ載せず、地元の人が行くような店やあまり観光客も知られていない店を中心に掲載している」と比企社長。熱海で活動する事業者のインタビュー記事「PLAYERS」や地元出身のスポーツ選手を紹介する「我が町のヒーローインタビュー」、熱海が舞台の漫画やアニメを紹介するコーナーも用意する。一部の飲食店で使えるクーポンも付ける。
比企社長は「本を手に取ってもらい、掲載店を話題に住民同士の会話が生まれたり、新たなつながりが生まれたりすればうれしい。伊東や下田の情報も掲載しているので、地域交流にもつながれば」と期待を寄せる。
土産物店「豆州やまきち ラスカ熱海店」、「石垣書店」(以上田原本町)、「いわかみ書店」(伊東市)で販売する。比企社長は「本を販売してくれる場所も増やしていきたい」と意気込む。