「SHIZUOKA・ATAMI HANABI FESTIVAL #海と干物と音楽と」が10月23日、熱海の親水公園・ムーンテラスで開かれる。
通常行われている熱海海上花火大会とは異なり、1904(明治37)年創業の老舗花火会社「イケブン」(藤枝市)が主催する。「MADE IN JAPAN」をテーマに、和楽器などを使ったステージパフォーマンスや音楽を組み合わせた「花火をメインとした新しいエンターテインメントショー」を目指すという。文化庁の「ウィズコロナに対応した文化資源の高付加価値化促進事業」として開催する。
同社の高橋美帆子さんは、開催の経緯について「コロナ禍で花火を打ち上げる機会が減少してしまい、日本伝統の花火文化が衰退する危機になってしまった。日本で初めての花火は徳川家康が駿府城で見たといわれるなど、静岡は元々、花火の街として発展した。多くの人に静岡の花火の魅力を感じてもらいたいと思い、日本有数の観光地・熱海で開催することにした」と話す。
花火の打ち上げには、同社のほか静岡県内8つの花火店が協力し、それぞれの職人がテーマを表現した計5500発の花火を上げる。花火大会を演出する音楽は、東京2020オリンピック開閉会式の音楽監修を務めた音楽プロデューサーの田中和之さんが監修する。親水公園・ムーンテラスの会場は指定席制で、チケット料金にはドリンクや干物などを含む。
高橋さんは「コロナに加え、伊豆山の土石流災害が熱海で発生した。花火の力で少しでも上を向く気持ちになってもらえれば。熱海の魅力を全国に発信できるイベントにしたい」と意気込みを見せる。イベントの売り上げの一部を伊豆山土石流災害の義援金として熱海市に寄付する予定。
開催時間は18時~21時30分。観覧チケットは公式サイトで販売する。