熱海市出身の力士・熱海富士が1月31日、熱海市役所を訪れ斎藤栄熱海市長らを前に来場所の十両昇進を報告した。
熱海富士は熱海市内の小学校・中学校を卒業。小学6年で三島市の三島相撲クラブに入り、相撲を始めた。飛龍高等学校(沼津市)に進学。1年生からレギュラーを務めた。
伊勢ケ濱部屋に入門後は2020年11月場所で初土俵を踏み、順調に白星を重ねた。西幕下筆頭で迎えた今年の1月場所で4勝3敗と勝ち越し、新十両昇進を確実にした。1月26日に行われた大相撲春場所の番付編成会議では、19歳の熱海富士の十両昇進を決定。初土俵から所要8場所での昇進は、年6場所制となった1958(昭和33)年以降、幕下付け出しを除くと歴代7位タイのスピード出世。熱海市出身の力士として初の関取となる。
伊勢ケ濱親方と共に臨んだ斎藤市長への報告で、熱海富士は「十両に昇進できたのは、親方の指導や熱海の皆さんの応援のおかげ。今後より一層がんばっていきたい」と力強く話した。伊勢ケ濱親方は「若くして上を目指していけるので、引き続き皆さんの応援をお願いしたい」と話した。
熱海富士は中体連全国大会出場を勝ち取った中学3年生のときにも、出場の報告で斎藤市長を訪れたことがある。斎藤市長は「4年半前に報告に来たときには、プロを目指し20歳までに関取になると聞いた。目標を実現し、立派であり努力のたまもの。熱海の希望の星。今後もけがに気を付けて、横綱を目指してがんばってほしい」と激励した。
熱海富士は現在、身長185センチ、体重168キロで、力士として恵まれた体格。好きな食べ物は魚で、「昔から熱海の新鮮な魚を食べてきて、刺し身も好き」だという。体重をあと5キロは増やしたいという熱海富士は「体重に負けない体づくりをしていきたい」と話す。
熱海では後援会発足の準備も進められており、期待がかかる。