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熱海に「薬膳喫茶gekiyaku」 空き家改装しカジュアルに薬膳料理提供

西山町にオープンした「薬膳喫茶gekiyaku」

西山町にオープンした「薬膳喫茶gekiyaku」

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 熱海に「薬膳喫茶gekiyaku(ゲキヤク)」(熱海市西山町)がオープンして5カ月を迎える。経営は「yutorie(ユトリエ)」。

鶏ガラでだしを取った「粥(かゆ)」

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 空き家だった日本家屋を改装して昨年11月5日にオープンした同店。同社社長でデザイナーの近藤尚さんと妻の鈴木夢乃さん、夢乃さんの母・鈴木裕美子さんが切り盛りする。

 近藤さんは都内を拠点に内装設計やデザインを手がけてきたが、昨年6月、熱海に移住。夢乃さんの祖父が別荘で使っていた空き家2棟をリノベーションして、同店と合宿所「yutorie」を開業した。

 近藤さんは移住するまで、熱海の事業者と仕事をする傍ら、町内会の行事や祭りにも参加して地元の人とのつながりを大切にしてきたという。喫茶店を開業した経緯について、近藤さんは「合宿所は熱海ではない他の地域の人が使うが、地域の人に向けた場所でもありたいと思い、気軽に立ち寄れる喫茶店を併設した」と話す。

 近藤さん夫婦が移住するに当たり、裕美子さんも熱海に移り住んだ。夢乃さんは「祖父の別荘は家族でよく訪れていた場所。家族の楽しい思い出が詰まっており、母も含めて家族で一緒に店をやりたかった」と話す。裕美子さんは以前、総菜店を神奈川県内で経営しており、薬膳の資格も持つ。近藤さんは「地域の高齢者にも体に優しい料理を提供したい」と思いを込める。

 メニューは、「カジュアルな薬膳」をテーマに、鶏ガラでだしを取った「粥(かゆ)」、具材を挟んで食べる中華まん「包(パオ)」、杏露酒シロップかウーロン茶シロップを選ぶ「杏仁豆腐」など。ドリンクは、プーアール茶をベースに菊花やナツメなどを合わせた薬膳茶、梅シロップにシナモンやカルダモンを漬けて作る「薬膳ソーダ」(以上550円)などを提供する。全品、テイクアウトにも対応する。

 店内は6席で、近藤さん自ら内装デザインを手がけた。オープンから5カ月を迎え、アートや建築関係者などがSNSを見て県外からも来店しているという。近藤さんは「アート関係の感度の高い人だけでなく、地域の人に親しんでもらえる店になれれば。日常の中で食べたいと思える商品を提供していきたい」と意欲を見せる。

 営業は金曜~日曜の11時~17時。

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