熱海の「Atelier & Hostel ナギサウラ」(熱海市渚町)が5月、「無人観光発掘所プロジェクト」を始めた。
カードには店の紹介文と渡辺さんが描いた絵を載せる(関連画像4枚)
同施設の共有スペースの壁一面に、市内の飲食店や土産物店、温泉、観光施設などを載せたカードを設置。同施設スタッフの渡辺杏樹さんが、観光客に熱海の良さをもっと知ってもらおうと企画した。
それぞれのカードには、店の紹介文と共に、アーティストとしても活動する渡辺さんが描いた店の外観や働く人の絵を載せた。カードに付けたQRコードを読み込むと地図が表示される。カードを入れるフォルダー型の地図も用意し、観光客にカードと地図を持って市内各所を巡ってもらえるようにした。
現在、市内の飲食店や観光施設など約50カ所のカードがあり、今後さらに増やしていく予定だという。渡辺さんは「自分は熱海出身だが、Uターンで戻ってきて知らない店がたくさんあった。聞く人それぞれにお薦めの店があったり、ガイドブックに載っていないすてきな店もあったりする」と言い、「地図に載せきれない情報を紹介することや、自分で熱海の面白さを組み立てて見つける楽しさを知ってもらいたいと思い、この仕組みを企画した」と話す。
これまでは同施設の宿泊者のみが利用できたが、好評なことから、宿泊者以外の人も利用できるようにしたという。渡辺さんは「週末を中心に利用できるようにするが、不定期営業なので施設のインスタグラムを確認して来店してほしい。地元の人にも、地域を再発見するために使ってもらえれば」と呼びかける。「熱海は幅広く面白い店や場所があって楽しめる街。熱海をさらに楽しんでもらうきっかけになれば」と期待を込める。