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熱海をヤングアーティストのたまり場に 若手アーティストのイベント始まる

ギャラリーでイベントの準備をする渡辺杏樹さんとアーティストのさとうなつみさん(右から)

ギャラリーでイベントの準備をする渡辺杏樹さんとアーティストのさとうなつみさん(右から)

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 第1回young熱海アートプロジェクト「巡る」が10月2日、熱海駅近くの「Article Atelier & Gallery」(熱海市桃山町)で始まった。

第1回young熱海アートプロジェクト「巡る」プログラム

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 熱海出身の渡辺杏樹さんが「熱海をyoungアーティストの溜(た)まり場に」というコンセプトで今年5月、立ち上げたアートプロジェクトの企画・運営を行う団体「young熱海」が主催する同イベント。同団体にとって初めてのイベントで、人や物の循環をテーマに「巡る」をタイトルに掲げ、アーティストの作品展示や舞踏パフォーマンスなどを行う。

 イベントには、舞踏家で女優としても活動するアーティストのカナキティさん、御殿場出身で植物を素材に作品を表現するアーティストのさとうなつみさんを迎える。カナキティさんは、絵具と体の表現行為「舞踏ペインティング」のパフォーマンスを披露する。さとうさんは、渡辺さんから「巡る」をテーマとするイベントと聞き、参加を決めたという。さとうさんは「植物は生物の中でも扱いが低い存在。でも植物によって生かされている人間は、植物から学ぶべきことがある。命の巡りを感じてほしい」と言い、採取した樹液や草花を使って作品を表現する。

 渡辺さんは「静岡・熱海でもこんなおもしろいアートイベントができることを東京に向けて発信し、熱海に来てもらうきっかけにできれば」と話す。

 渡辺さんは現在、Atelier&Hostel「ナギサウラ」(渚町)でマネジャーとして働く。これまで都内や横浜で保育関係の仕事に就いてきたが、新型コロナウイルス感染拡大で住んでいた都内のシェアハウスが解散したため、熱海に戻ってきたという。

 渡辺さんは「横浜で働いていた時に心身共に疲れてしまった。熱海に戻ってゲストハウスで働く中で、人との交流によって傷が癒えた。熱海のような良い環境で、小さい頃から趣味で触れてきたアートに携わることができればと思い、しっかりアートの勉強をすることにした」と言う。

 ナギサウラの店主で現代美術作家の戸井田雄さんが開設したアートスクールを受講。併せて、熱海に気軽に行けるアートイベントやギャラリーを作ろうと企画し、地域のアートプロジェクトを支援する「アーツカウンシルしずおか」にも応募して認定され、イベントの開催にこぎ着けた。

 今後について、渡辺さんは「私のようにアートの経験が少ない人でも学ぶことで、このようなプロジェクトができることを同世代や若い人たちにも知ってもらいたい。中高生たちの中から、熱海出身のアーティストが生まれてくるようなプロジェクトになれば。来年には自分の個展も熱海で開きたい」と意欲を見せる。

 開催時間は10時~19時。入場無料。10月4日まで。

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