伊豆山の土石流災害から7月3日で1年となった熱海市に2日、ギターの弾き語りを続ける岐阜県の小学生が訪れ、復興支援の路上ライブを開いた。
約1年ぶりの再会を果たした森安さんとテンカラセンのメンバー(関連画像9枚)
路上ライブを開いたのは、岐阜県高山市の小学4年生・森安ひばりさん。森安さんは、昨年7月の土石流災害の様子をテレビで目の当たりにした。「熱海を助けたい」という思いから、当時習い始めたばかりのギターを片手に自ら義援金集めを始めた。
その様子をSNSで知った伊豆山の復興支援団体「テンカラセン」のメンバーが8月、岐阜県の森安さんの元を訪れ、お礼を伝えたことで交流が始まった。
2日に初めて熱海を訪れたという森安さんは、JR熱海駅前で地元住民や観光客を前にギターと歌声を披露した。熱海訪問に合わせ、テンカラセンが特製のベンチを用意。ベンチには、デザイナーの佐藤綾さんが描いた森安さんの演奏する姿や梅の花をあしらった。ベンチの前で演奏した森安さんは「いつも高山で歌うときよりも人が多くて緊張したが、ワクワクした気持ちで熱海に来て、スッキリした気持ちで歌えた。ベンチに自分の似顔絵を描いてくれてうれしい」と笑顔を見せた。ベンチは今後、伊豆山小学校近くのバス停に置くという。
森安さんの歌声を聴いたテンカラセン代表の高橋一美さんは「約1年ぶりにひばりちゃんと会ったが、ギターも歌も上手になって成長している姿に自分も刺激を受けた。自分たちの知らないところで伊豆山を思って頑張っている子どもがいることを、伊豆山の人たちにも知ってもらい、励みになれば」と話す。