熱海のフレンチレストラン「Le Proust MIURA(ル・プルースト ミウラ)」(熱海市西熱海町1)が9月4日、開業3周年を迎えた。
2020年9月にオーナーシェフの三浦賢也さんが開業した同店。妻の直子さんがマダム兼パティシエールを務める。賢也さんは、都内のフレンチレストランなどで修業した後、フレンチレストランを展開する「ひらまつ」(東京都)に入社。フランスの店や熱海の店での料理長を経験して2020年に独立した。
店は西熱海別荘地の入り口辺りにある一軒家で、木々に囲まれている。高台にあるため、店内からは遠くに相模灘や初島を望める。熱海の繁華街から離れた場所にあるが、多くの住民や別荘利用者らが利用する。
開業から3年を振り返って、「コロナ禍でのオープンだったが、ありがたいことに多くのお客さまに来店してもらって忙しかった。地元の人や周辺の別荘の人に加え、最近では旅行の若いお客さまが増えていてうれしい」と賢也さん。直子さんは「温かいお客さまに恵まれた。堅苦しくなく、スタッフとお客さまとの距離が近い店であることを大切にしてきた。会いに来てくれるお客さまを大切に出迎えたい」と話す。
メニューは、ランチコース(5,500円、7,700円)とディナーコース(1万3,200円、2万2,000円)を用意。地元や全国から取り寄せる旬の食材を使う。店のソムリエが選定したワインもそろえる。店で大切にしていることについて、賢也さんは「おいしい物を提供するのは大前提で、スタッフのサービスや雰囲気、空間も含めて満足してもらえるかどうか。シェフになったばかりの若い頃は、自分の料理が主役という思いが強かったが、今はお客さまが主役で料理が名脇役としてテーブルを演出していることが大事だと思うようになった」と話す。
3年間には、コース料理のテイクアウト販売やイベントへのケータリング提供にも挑戦してきたという同店。「店でお客さまを待っているだけでなく、自ら出て行くという経験が新しいノウハウを得ることにもつながった」と賢也さん。「熱海は高齢者が多い町。3年間の経験を生かし、店まで来られない人のために、ケータリングの提供や自宅用料理の販売も行っていければ」と意気込む。
今後については、「街中にある店ではないので、飛び込みではなくわざわざ店を目指して来るお客さまばかり。これまでと変わらず、来てくれたからには必ず満足して帰ってもらいたいという思いで続けていきたい」と力を込める。
営業時間は、11時30分~15時、18時~22時。火曜・水曜定休。予約制。