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熱海のフレンチ「ル・プルースト ミウラ」、コース料理をテークアウト販売

テークアウト料理を掲げる三浦賢也シェフ

テークアウト料理を掲げる三浦賢也シェフ

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 熱海のフレンチレストラン「Le Proust MIURA(ル・プルースト ミウラ )」(熱海市西熱海町1)が2月10日、コース料理のテークアウト販売を始めた。外出自粛を受けてテークアウトを導入する飲食店が増える中、コース料理でのテークアウト販売は熱海では珍しいという。

ル・プルースト ミウラ「TAKE OUT BOX」

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 同店のテークアウトメニューは、フレンチ料理のコースを1品ずつ冷蔵真空パックに詰め、1箱にまとめた「TAKE OUT BOX」(1人前=3,996円)。店で提供するコース同様、前菜のパテドカンパーニュ、魚介のマリネで始まり、サラダ、季節の野菜のポタージュ、牛ホホ肉の赤ワイン煮込み・付け合わせ(じゃがいものピューレ、野菜など)、自家製全粒粉パン、お菓子が付く。いずれも真空パックを開けて冷蔵温度で食べるか、パックのまま湯煎して温めて食べることができる状態だが、「家で、よりおいしく食べてほしい」と、食べ方や盛り付け例を書いた説明書も添える。

 オーナーシェフの三浦賢也さんは「通常、店で食べると4,500円くらいのフレンチのプチコース。コロナ禍で外食を控えているお客さまにも自宅で料理を楽しんでほしいと思い、コース料理のテークアウトを考案した」と経緯を説明する。企画から販売開始まで約1カ月をかけ、レストランの味をそのままテークアウトできる形を模索したという。「当初は弁当のようなものも考えたが、自宅の皿に盛り付けていただくことで、自宅で料理をより楽しんでもらえると思い、この形にたどり着いた。既に購入したお客さまには非常に喜んでいただいている」という。

 同店は2020年9月に開業したフレンチレストラン。北海道出身の三浦さんは、東京のフレンチレストランで修業した後、フレンチレストランなどを展開するひらまつに入社。フレンチの本場フランスの店を経て、都内や熱海の店で料理長を務めた経歴を持つ。ひらまつに15年間勤務し、2020年に同店を開業した。店はJR熱海駅から車で15分ほど離れた場所にある。「周辺に店は無く、たどり着くまでに山道をクネクネ登って来た場所にある。街なかではなく、あえてこのような場所を選んだのは、熱海らしく高台で景色が良く、静かな場所が良かったから。わざわざ足を運んででも食べたいと思ってもらえるような料理を作っていきたい」と三浦さん。店の周辺は木々に囲まれるが、店内からは遠くに相模湾に浮かぶ初島を眺めることができる。

 料理について、三浦さんは「魚介は地元の鮮魚店や市場で旬のものを選ぶ。野菜は自然農法や有機栽培の農家から届く季節のものを使う。全粒粉パンも店内で焼く自家製パン。そうした食材の新鮮さや地元のものを使って、食材のおいしさを最大限引き出すことを当然大事にはするが、料理を作る自分が本当においしいと思うものを召し上がっていただくことを大切にしている」と笑顔で話す。「自粛生活が続いてストレスがたまっている人も多いと思う。食べることの喜びは人にとって多くを占めていると思うので、テークアウトという形にはなるが自宅で料理を楽しんでいただくことで、笑顔が増えて会話が弾むきっかけになれば」と期待を寄せる。

 テークアウトの予約は前日正午まで。営業時間は11時30分~15時、18時~22時。第1・3火曜と水曜定休。

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