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「熱海をカヌーの聖地に」 下多賀にカヌーツアーの拠点開設

熱海・多賀で開業した「熱海楽園カヌー」伊藤太志さん

熱海・多賀で開業した「熱海楽園カヌー」伊藤太志さん

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 熱海でカヌーツアーなどの体験型アクティビティーを提供する「熱海楽園カヌー」(熱海市下多賀)が1月に開業し、予約受け付けを始めた。

カヌーツアーを楽しむ体験者ら

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 代表の伊藤太志さんは、大阪府箕面市出身の29歳。システム関連の会社を経営する傍ら、熱海の長浜海水浴場周辺を拠点に、昨年までは身内でカヌーを楽しんできた。本格的に事業化しようと準備を始め、1月1日、開業にこぎ着けた。

 伊藤さんは高校でカヌーを始め、高校総体ではスプリントカヌーで全国9位に。関西学院大学ではカヌー部に所属し、2年生の時に全日本学生カヌースプリント長距離大会で優勝した経歴を持つ。伊藤さんは「初めてカヌーを始めたころは、乗れずに落ちるばかり。逆にそれが悔しくてカヌーにはまっていった。学生時代は、少しでも時間があけばカヌーをこいでいた。ほぼ全ての時間をカヌーに費やしたと言っていいほど」と笑顔で振り返る。

 大学卒業後は仕事に集中するため、きっぱりカヌーはやめたという。25歳の時に東京でウェブ関連の仕事を始めたころ、伊藤さんの父が大阪から熱海に移住し、海の近くに古民家を購入した。父の古民家の改装をする手伝いで熱海に頻繁に通うようになり、それがカヌー再開のきっかけになったという。「熱海の海でカヌーに乗っている人を見て、もう一度カヌーを楽しみたくなった」と伊藤さん。

 現在は父の古民家の一角を事務所として活用しながら、体験ツアーを提供する。メニューは「シットオンカヤックツアー」という初心者でも乗りやすいカヌーから始め、夏ごろには「サーフスキー」というカヌーを導入するなど、徐々に体験メニューを拡充する予定。初島や湯河原、伊東までのコースも計画しているという。伊藤さんは「こぎ方の指導も行い、安全にカヌーを楽しんでほしい」と話す。

 今後について、伊藤さんは「2030年に熱海をカヌーの聖地にすることが目標。熱海楽園カヌーのことを知ってもらうための活動もしていく。まずは湯河原から海を渡って多賀までカヌーで通勤することにチャレンジしたい。多賀の海辺にクラブハウスを作り、カヌーを楽しむ人たちの拠点を作れたら」と意気込みを見せる。「新型コロナをきっかけに、世の中が外でのアクティビティーに目が向いていて、実際に世界ではカヌーがよく売れていると聞く。熱海は温暖でカヌーには適した場所なので、カヌーを楽しむ人が増えていけば」と期待を込める。

 営業時間9時~17時。前日までの予約制。

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