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MOA美術館で「琉球舞踊公演」 人間国宝の宮城幸子さんら出演

「琉球舞踊公演」のメンバーら

「琉球舞踊公演」のメンバーら

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 「琉球舞踊公演」が2月3日、MOA美術館(熱海市桃山町)能楽堂で開かれた。

MOA美術館で行われた「琉球舞踊公演」のメンバー

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 文化庁主催「日本博2.0」の事業の一環として熱海で開催された同公演。重要無形文化財「琉球舞踊立方」(各個認定)保持者の宮城幸子さんと沖縄県立芸術大学で指導にあたる比嘉いずみさんのほか同学の学生らが、三線(さんしん)、太鼓、箏(こと)、笛、胡弓(こきゅう)の楽器で構成された琉球古典音楽に合わせ、紅型(びんがた、沖縄の染め物のこと)の色鮮やかな衣装をまとって踊る沖縄の伝統芸能「琉球舞踊」を2時間にわたって披露した。満席となった会場で観客約500人が楽しんだ。

 琉球舞踊は、琉球王朝時代に王や国賓のために踊られた古典舞踊と明治以降の庶民の中で生まれた雑踊(ぞうおどり)に大別される。当日は、第1部では古典舞踊の厳かで静かな演目を、第2部では雑踊の派手さや軽快さが際立つ演目を、それぞれ披露。第1部の最終演目に当たる「諸屯(しゅどぅん)」を踊ったのは90歳になる宮城さん。30年ほど前にも同所で当時は存命の師匠と共に踊ったことがあるという。

 宮城さんは「この能楽堂の橋掛かり(はしがかり、本舞台につながる廊下のこと)はとても長い。この歳になると歩き切るのに不安を感じる。琉球舞踊を師匠は『歩みに始まり歩みに終わる』『理屈ではない。体で体得しなさい』と言っていた。踊っている時、観客の空気が伝わってきた。観客の皆さんに感謝したい。また来年も熱海に来て踊りたい。沖縄の言葉は伝わらないかもしれないが、踊りを体で伝えることができれば」と話す。

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