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熱海でシリコンバレー流経営セミナー 「熱海と伊東の発展に貢献したい」

経営セミナーでプレゼンに臨む参加者と戸村さん(左)

経営セミナーでプレゼンに臨む参加者と戸村さん(左)

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 熱海の熱海スパ&リゾート(熱海市熱海)で5月9日、熱海・伊東ビジネス塾開設記念セミナー「なぜ、私たちの地域はシリコンバレーから学ぶべきか」が開催された。

プレゼン資料を作成する参加者と意見交換する戸村さん

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 セミナーは4月に立ち上げた「熱海・伊東ビジネス塾」のキックオフイベントとして開かれた。講師として、アメリカ・シリコンバレーの起業家・戸村光さんが登壇。参加した企業経営者や起業予定者らが熱心に耳を傾けた。

 戸村さんは2014(平成26)年にシリコンバレーで、投資家の評価システムを開発して起業。2018(平成30)年に日本でも登記した。セミナーの前半では、戸村さんからシリコンバレーの企業と日本国内の大手企業との時価総額の遷移を上げ、「シリコンバレーの企業は急成長して時価総額が上がっているが、日本の企業は時価総額で比較すると追い抜かれている」と指摘。「ベンチャー企業が世界に与えるインパクトが大きい。シリコンバレー発で破壊的イノベーションが起きている。価値の在り方が変わってきている。今後、伊豆から世界へ飛び出す企業が出てくれば」と話した。国内外のスタートアップ企業の成長事例も紹介した。

 後半では、参加者が自社の事業のプレゼンテーションを発表した。投資家でもある戸村さんから、「実際の投資家向けのピッチは非常にシンプル。金融機関は過去の実績に融資するのに対し、投資家は企業の未来に投資する」と説明する。参加者らはその場でプレゼン資料を作成してピッチに臨み、参加者からの投票結果により、実際に投資家への発表の機会を得た。

 セミナーに参加した、熱海市内で旅館業を営む犬飼裕瑛さんは「世界の中心で活躍している人の話を聞いて、自社に役立つことがあればと思って参加した。自社とは少しかけ離れていると思っていたが、大きな目標を持って取り組むことが大切だと実感した。ちょうど新しいことに取り組むタイミングだったので、プレゼンの機会を得て、考えが整理できた」と話す。

 主催した熱海・伊東ビジネス塾の立ち上げメンバーの一人、渡邉慎太郎さんは「自身も宿泊業に加えて昨年から新規事業として不動産業を始めた。ビジネス塾が、今後熱海や伊東で新規事業や新サービスで会社を発展させていく企業の役に立てれば。地域の発展に貢献したい」と意気込みを見せる。

 今後は、3カ月に1度のペースで経営セミナーや地域課題に関するディスカッションの機会を提供していく予定としている。

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