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熱海に「日本料理 えそら」 老舗料亭で腕を磨いた料理人が開業

日本料理「えそら」を開業した斎藤輝男さん

日本料理「えそら」を開業した斎藤輝男さん

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 地元の野菜や地魚を使った料理を提供する日本料理「えそら」(熱海市中央町)がオープンして1カ月がたった。

「日本料理 えそら」伊勢エビの造り

 店主の斎藤輝男さんは秋田県出身で、18歳で料理人を志し上京。新橋や横浜の料亭で修業した後、28歳の時に親方と共に熱海の老舗料理旅館「小嵐亭」に入った。現在51歳の斎藤さんは以来23年間、料理場を支えてきたが、3月に小嵐亭を退職。新型コロナウイルス感染拡大の影響で遅れたが、10月19日に「えそら」の開店にこぎ着けた。

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 いずれは独立して自分の店を持ちたいという思いがあったため、10年前に自宅を建てた際、自宅1階を店にすることを想定し、店舗スペースは既に確保していた。自宅を建てる土地を探すときも、繁華街に近く、歩いて街なかで酒が飲める場所をようやく探して購入することができたという。

 店名の由来について、斎藤さんは「ミスチルの歌『エソラ』から。絵空事はネガティブな印象だが、『事』を取ることでポジティブな意味になる。夢を形にするという思いを込めた」と笑顔で話す。ロゴマークは、「デザイナーの息子が輝男の『輝』の字をもじって作ってくれた」という。

 メニューは、季節や旬の食材を使ったコース(8,000円)が主体。地魚や熱海近郊の野菜を取り入れた料理が並ぶ。「予約時に相談してもらえれば、予算にも応じて品数や献立を変更することも可能。伊勢エビの造りを提供して喜んでいただいたことも」と斎藤さん。「この献立の品数と内容で、安いと驚くお客さまが多い。一人でやっているからこそ可能な価格設定」と説明する。ランチ営業を求める客もいるが現状は夜の営業のみ。

 コースメニュー以外に、日替わりの単品メニューも提供している。「アオリイカのエンガワ 真砂子和え」(500円)、「ねぎみそ」(200円)、「砂肝と赤ねぎの大葉炒め」(700円)などのつまみを取りそろえる。「唐墨大根」(1,000円)のからすみは、店で3週間かけて仕込んだものを提供する。秋田出身であるため秋田の地酒を中心に用意する。

 斎藤さんは「作り置きはせず、調理は一人でやるので提供に時間がかかることもあるが、一品一品気持ちを込めて作ることがポリシー。『日本料理』と掲げているが、構えずに気楽な気持ちで来てほしい。コース料理も時間をかけて、お酒と一緒にゆっくり味わっていただければ」と思いを込める。地魚は季節や入荷状況によって変わるが、今はコースで提供している「かますの昆布締めが最高においしくてお薦め」だという。

 席数は、カウンター5席、小上がり席4席。「コロナ禍でもあるので、少人数の会食や忘年会などでも利用してほしい。貸し切り予約は4人から」。「派手な料理はないが、一品一品に心を込めて提供している。愚直に頑張っていきたい」と意気込みを見せる。

 営業時間は18時~21時。日曜・第4月曜定休。