静岡県社会人リーグ1部のサッカークラブ「SS伊豆」が7月11日、熱海市役所を訪れ斉藤栄熱海市長に全国社会人サッカー選手権全国大会出場の決定を報告した。
姫の沢スポーツ広場で選手とサポーターで記念撮影(関連画像7枚)
SS伊豆は、「伊豆半島から世界へ」を合言葉に2016(平成28)年に設立された社会人クラブ。ホームタウンは伊豆半島に置き、熱海の姫の沢スポーツ広場(熱海市伊豆山)をホームグラウンドに活動する。静岡県東部リーグに参戦して以降、5年連続リーグ優勝と昇格を続け、現在は静岡県1部リーグに所属する。
今月2日・3日に岐阜県で開かれた全国社会人サッカー選手権東海予選で、上位リーグの東海リーグに所属する「FC岐阜SECOND」と「常葉大学FC」にそれぞれ勝利。チーム創設以来、初めての全国大会出場を決めた。
斉藤市長への報告に訪れた、SS伊豆の片岡大輔代表は「リーグに参戦して最短で全国大会への出場を決めることができた。チームでは、伊豆や熱海出身の選手も活躍している。小学生向けのアカデミーも熱海でスタートした。子どもたちにとって、選手が希望の星になれば」と話した。
同席した赤尾光一熱海市議は「2年前に知人に片岡代表を紹介してもらった。そこから早くも全国へ挑戦するというのはすごいこと。がんばってほしい」とエールを送った。
昨年7月3日に発生した伊豆山土石流災害の影響で、姫の沢スポーツ広場が災害復旧の拠点となったため、1年間グラウンドが使えない状態が続いた。斉藤市長は、1年ぶりのホーム開幕戦で熱海出身の鈴木海都選手がゴールを決めたことに触れ、「スポーツ界でも熱海出身の選手の活躍が増えており、地域にとっても励みになる。応援しているので全国大会でもがんばってほしい」と激励した。
10月に鹿児島で開かれる全国大会に出場するに当たり、選手らチームの遠征費で数百万円かかることが見込まれている。スポンサーの募集や寄付、クラウドファンディングによる資金調達を検討しているという片岡代表は「自分たちのようなクラブが全国に行くのは大変なこと。全国では無名のチームだが、伊豆の名を多くの人に知ってもらう機会になれば。つかんだチャンスなので、全国大会で一戦でも多く試合ができるようにがんばりたい」と力強く話した。
全国社会人サッカー選手権全国大会は、10月14日に鹿児島県志布志市で開幕する。