創業150周年を迎えた熱海の老舗和菓子店「菓子舗 間瀬」(熱海市網代)が1月15日、記念商品「熱海産レモンケーキ」の販売を始める。
地元の農家から仕入れた熱海レモンを使った「熱海産レモンケーキ」(関連画像3枚)
1872(明治5)年に現在の本店近くで菓子の製造販売を始めた同社。現在、市内に直営店4店舗を構えるほか、全国の百貨店や市内ホテル売店、直営オンラインショップでも同社の商品を販売する。
創業から150年を迎え、5代目の間瀬眞行社長とスタッフらが記念の企画を考案した。間瀬さんは「この1年間、記念商品、お客さまサービス、地域奉仕の3本柱でイベントを展開する。地域の皆さまに恩返ししたい」と話す。
記念商品第1弾に位置付ける「熱海産レモンケーキ」は、地元・多賀の農家が育てたレモンから手搾りで抽出したレモン果汁と外皮を使い、ハチミツで味付けをして酸味と甘みのバランスが取れた商品に仕上げた。国産レモンは、同社の創業に近い1873(明治6)年に熱海に湯治に来ていた外国人がレモンの種を植えたことが始まりとされている。間瀬さんは「国産レモンの発祥と当社の創業がほぼ同じ年という共通点もあり、これまでのレモンケーキを一新して150周年の記念商品にした」と話す。
パッケージには、黄色に育った熱海レモンがコーティングされたデザインを施し、熱海の海をイメージした明るい色調の化粧箱を用意した。価格は、1個=248円、化粧箱入り4個=1,188円、同8個入り=2,268円。3月末までの販売を予定する。
記念商品は、年間で5点ほどの販売を予定しているという。記念サービスとして、お汁粉の無料提供や抽選会を行う「福福まつり」も14日から3日間、熱海ラスカ店を除く直営3店舗で開く。間瀬さんは「150年も商売してこられたのは地域やお客さまのおかげ。この区切りをきっかけに新しい挑戦もしていきたい」と力を込める。