住民に熱海の魅力を再発見してもらう体験イベント「熱海おんぱく2023~熱海温故知新博覧会~」が1月7日、始まった。街歩きなど多彩なプログラムが開かれて地域を盛り上げている。主催はまちづくり会社「machimori(マチモリ)」(熱海市銀座町)。
「旅と熱海と、暮らしと、私と。」をコンセプトに開く同イベント。「街を楽しむ」「自然で過ごす」「食文化に触れる」「アートで感じる」をテーマに約20種類のプログラムを用意し、日常の熱海の魅力を伝える。2009(平成21)年から2011(平成23)年にかけても同様のイベント「オンたま(温泉玉手箱)」を開いたが、今の熱海の価値を発掘し、地域の人が協働して地域づくり活動につなげたいと再開にこぎ着けた。
14日は、「昭和初期から現代までの時間をたどる、本気のローカルまちあるき」と題し、江戸末期から続く熱海丸屋本家6代目で「熱海市まち歩きガイド養成講座」講師を務める小倉一朗さんが市内中心部の歴史を伝えながら案内した。
大湯間歇泉近くの湯前神社では、神社の境内を取り巻くように設置されている玉垣に注目。玉垣に刻まれた旅館や土産物店などの歴史に触れた。小倉さんは「干物店やそば店など今でも健在の店もあれば、今はない旅館の名前も多い。熱海の栄枯盛衰を感じさせられる。玉垣から熱海の街を探ってもらうのも面白い」と話し、参加者らはうなずきながら小倉さんの話に耳を傾けた。
小倉さんと参加者らは、熱海の市街地や海沿いのスポットを約3時間かけて歩き、普段知ることが少ない熱海の歴史に触れながら街歩きを楽しんだ。同プログラムは1月29日にも開く。予約制で参加料は1,000円。
「熱海おんぱく2023」は2月5日まで。各プログラムの予約はホームページで受け付けている。