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熱海の漬物店「岸浅次郎商店」がたくあん浅漬け 「一足早く春を感じて」

熱海の漬物店「岸浅次郎商店」橋本千乃さん

熱海の漬物店「岸浅次郎商店」橋本千乃さん

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 熱海の漬物店「岸浅次郎商店」(熱海市咲見町)が1月18日、「七尾たくあん浅次郎漬け・浅漬け」の予約受け付けを始めた。

「七尾たくあん浅次郎漬け・浅漬け」

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 同店の「七尾たくあん」は通常は3年物と7年物を製造するが、浅漬けは12月に漬け込んで翌1月末から2月初旬にたるを開け、店頭に並べる。漬け込み期間は約2カ月と早く、その分、みずみずしさと大根の香り、芳醇(ほうじゅん)な甘みが特徴だという。企画担当の橋本千乃さんは「3年物より浅干しで、塩の量も約半分。毎年この時期になると、常連のお客さまから販売を確認する電話があるほど人気の商品。しかも昨年9月の種まきから収穫、天日干しまで雨が少なく天候に恵まれた。干し大根の出来がこの数年で一番良い」と笑顔で話す。浅漬けで販売できる数量には限りがあり、毎年ゴールデンウイークのころには完売するという。

 同店は1946(昭和21)年、橋本さんの祖父が創業。元々、豆菓子を製造販売する菓子店だったという。東京オリンピックが開催された1964(昭和39)年、新幹線熱海駅が開業するタイミングで、「土産にしても匂いが漏れないたくあんを作りたい」という相談を受けて製造に着手し、真空パックにして商品化に成功したという。「七尾」は熱海にある地名で、相模湾を望む伊豆山地区に位置する。土壌や地形、海からの風などの条件が、大根の栽培や干し大根には最適だということで、昔から大根栽培やたくあんの製造が盛んに行われてきた。同店は、大根、塩、糠のみを原材料として使い、昔ながらの手作業で製造する。

 橋本さんは「この浅漬けが店頭に並び始めると、春が来たことを感じさせる。お客さまにも春を感じてもらえたら」と話す。「今年は気候に恵まれてとても良い出来栄え。本来のおいしさが伝わるので、初めての方にもぜひ味わってほしい」とも。

 「七尾たくあん浅次郎漬け・浅漬け」は1本1,350円(税別)。オンラインと電話で予約を受付け、店頭では2月上旬からの販売を予定している。営業時間は9時~18時。木曜定休。緊急事態宣言中は臨時休業あり。

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