ワインバー「La pomme de pin voyage ATAMI（ラポムドパン・ヴォワイヤージュアタミ）」（熱海市銀座町）が2月3日、熱海銀座商店街にオープンした。

ナチュラルな雰囲気に仕上げた商店街を見下ろす店内（関連画像4枚）

　昨年東京から熱海に移住した店主・松本陽介さんが開いた同店。松本さんは都内でフレンチの経験を積んだ後、2007（平成19）年に独立して都内に「ビストロ　ラポムドパン」を開業した。その後、杉並区・高円寺に移転した同店は、情報サイト「ねとらぼ」の都内ビストロランキングで12カ月連続1位を獲得するなどして繁盛店となっていた。

　「東京での営業は充実していたが慌ただしく、ゆったりとした空気を求めるようになった」という松本さん。掛川市出身の松本さんは、移住先を探す中で同じ静岡県内でもある熱海に魅力を感じ、移転を決めたという。

　席数は、カウンター4席、テーブル8席。内装は松本さん自身も手伝って、「木の温もりを感じさせるナチュラルな空間に仕上げた」という。店はビルの2階にあり、大きな窓からは商店街などの景色を望める。松本さんは「人通りの多かった東京の店とはにぎわいが異なるが、間近に海があり、船の汽笛が聞こえ、人の流れが見える窓からの景色を気に入っている」と話す。

　メニューは、ソムリエの資格を持つ松本さんが選んだナチュラルワインと、ワインに合わせた料理を用意する。「自家製やみつきいちじくバター」（220円）や「ポムドパン風アジフライ」（990円）、「紅ズワイカニと三島のカリフラワーのグルテンフリーグラタン」（770円）など。季節限定の「掛川石山農園　幻のトマトと湧水クレソンのサラダ」（990円）は、松本さんの出身地・掛川の野菜を使うなど、熱海や地元の食材を多く使うようにしているという。松本さんは「料理はどれも1,000円以下で提供する。ワインに合う味や量を意識し、内容も季節に合わせて変えていく」と話す。

　「今までは忙しすぎてできなかったが、大切なお客さまをゆっくりともてなせるような空間にしたい。『熱海時間』が自分にはすごく合っている」と松本さん。「いい食材が簡単に手に入るので、食材からメニューを考えることができて楽しい。voyageとは旅、航海という意味。旅するような気持ちで店に来てほしい」と笑顔を見せる。

　営業時間は15時～21時。月曜・火曜定休。