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熱海の創業94年のラーメン店がカフェに転換 趣味のジャズ生かす

カフェ「cafe Blue moon」をオープンする店主の柳下隆さん

カフェ「cafe Blue moon」をオープンする店主の柳下隆さん

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 カフェ「cafe Blue moon(ブルームーン)」(熱海市銀座町)が4月30日、オープンする。

アンティーク調の落ち着いた店内(関連画像6枚)

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 店主の柳下隆さんと真紀さん夫婦は、ラーメン店「濱(はま)よし」の三代目。濱よしは1929(昭和4)年にそば店として隆さんの祖父母が熱海銀座商店街で創業した。1950(昭和25)年に発生した熱海大火で店は焼失し、現在の国道135号沿いに移転したという。

 隆さんの父親が店を継いだ時、そばに加え、中華料理のメニューも提供するようになった。隆さんが店主になってからは、ラーメン店として営業を続けてきた。

 濱よしは、自家製の「羽根つき餃子(ギョーザ)」が看板メニューで地元客に人気のラーメン店だったが、昨年12月に閉店していた。経緯について、隆さんは「ラーメン店は仕込みも含めて長時間働く必要がある。あと10年続けられるかと考えると体力的に厳しい。残された人生でまだ元気なうちに、好きなことにチャレンジしたいと考えた」と話す。

 隆さんはジャズを聴くのが趣味で、1950年代ごろのモダンジャズを中心にレコード3000枚以上を持っているという。「結婚した当時から、いつかジャズ喫茶をやりたいと言っていた。ラーメン店のBGMでもジャズを流していたくらいジャズが好き」と真紀さん。隆さんと真紀さんは、昨年夏ごろからカフェへの転換を計画して準備を進めてきたという。

 「cafe Blue moon」を開店するに当たり、店の内装や外装は全てリニューアル。ジャズに合わせて落ち着いて過ごしてもらえるようにと、アンティーク調のシンプルなデザインに仕上げた。店内には、隆さんが集めてきたレコードを飾り、ビンテージのレコードプレーヤーやスピーカーも設置した。

 メニューは、スペシャルティコーヒー豆専門店「アメイズコーヒーハウス」(神奈川県小田原市)から仕入れた豆をサイホンで入れるホットコーヒーや真紀さん手作りのシフォンケーキなど。真紀さんは「シフォンケーキは原材料にもこだわり、体に優しいものに仕上げた。後々テイクアウトにも対応したい」と話す。

 今後について、隆さんは「100年近く、地元のお客さまに支えられてきた。ラーメン店からカフェに変わるが、これからも皆さんにゆっくりくつろいでもらえる店にしていきたい」と話す。

 営業時間は13時~18時。

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