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熱海のすし店「寿し忠」が創業90周年 看板メニューは「穴子寿司」「玉子焼き」

「寿し忠」三代目店主の柴崎吉彦さん

「寿し忠」三代目店主の柴崎吉彦さん

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 熱海銀座商店街近くのすし店「寿し忠(すしちゅう)」(熱海市銀座町)がこのほど、創業90周年を迎えた。

俳優や有名人のサインや写真も飾られた店内(関連画像5枚)

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 1933(昭和8)年に現店主・柴崎吉彦さんの祖父の忠三さんが創業した同店。「90年前のことなので定かではないが、3月か4月頃の開業だったと聞く」と吉彦さん。千葉県出身の忠三さんはすし職人として熱海の親方の下で修業し、その後、独立した。1950(昭和25)年に発生した、旅館や住宅など千棟以上が被害を受けた「熱海大火」では、新築して数カ月だった寿し忠の建物も被災したという。

 吉彦さんは「地元のお客さまや、わざわざ東京から食べに来てくれるお客さまに支えられて90周年を迎えることができた」と話す。すし職人になる前は俳優志望だったという祖父の忠三さんとのつながりで、店にはこれまで多くの俳優が訪れ、記念写真やサインを残している。

 吉彦さんは大学卒業後、都内の日本料理店で3年ほど修業して寿し忠に入り約30年間、すしを握り続けている。「創業からの伝統を守りながら、熱海を訪れる若いお客さまにもおいしいすしを食べてほしい」と話す。

 看板メニューは、創業から味を守り続けているという「穴子寿司」と「玉子焼き」。多くの客が注文するという。穴子に付けるたれは10年~15年かけて寝かせた自家製たれを使い、玉子焼きはエビのすり身を入れて作る。このほか、旬の魚介を使った「地魚寿司」(2,420円)、ランチタイム限定の「地魚海鮮丼」(1,100円)も人気という。

 あと10年で創業100周年を迎えるに当たり、吉彦さんは「カウンターですしを食べるのは初めてという若いお客さまもいるが、大人になって熱海に遊びに来て、また寄ってもらえる店になればうれしい。これからも多くの人が食べて喜んでもらえる店にしていきたい」と話す。

 営業時間は、11時~15時、17時~20時。水曜定休。

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