熱海のオーベルジュ「フォンテーヌ・ブロー熱海」(熱海市下多賀)が1月4日、新しく露天風呂付き客室2室の提供を始めた。
新しい客室は、元々大浴場だったスペースを改装。同館は全客室に源泉掛け流し温泉を備えているため大浴場の利用率が減り、よりプライベート感を提供するため改装に至った。客室のテーマは、フランス語で「庭・小さな森」を意味する「JARDIN」。「休息のマリアージュ」をコンセプトとした2室を新たに設けた。「jardin-縁-」と名付けた一室には円形の半露天風呂を備え、縁側のようなソファデッキで足湯を楽しむこともできる。対照的に、もう一室の「jardin-郭-」は四角形の露天風呂や石壁を設え、それぞれ異なった雰囲気を演出する。企画から完成まで約1年掛けたという。
同館は2016(平成28)年4月に開業したオーベルジュ。オーベルジュは「宿泊施設が付いたレストラン」を意味するフランス語で、特に同館は「フランス料理の温泉宿」をコンセプトとしている。同館を経営するフォンテーヌ・ブロー(三島市)は、箱根でもオーベルジュを経営する。同社部長の斎藤玄悟さんは「箱根は山の恵みをテーマに、こもり感のある雰囲気。熱海はオーシャンビューと海まで数分の立地を生かし、海の活力を感じてもらえる雰囲気や料理を提供している」と話す。
料理は地産地消にこだわったフランス料理を提供。斎藤部長は「熱海や伊豆を中心とした海の幸が多いが、伊豆鹿のキッシュなどジビエ料理にも力を入れている。富士宮のニジマスや、近隣で捕れたアユ、ダイダイやニューサマーオレンジなど地元の果物や野菜も取り入れている」と、こだわりを説明する。食事は宿泊者以外も可能で、ランチコース=8,250円~、ディナーコース=1万3,200円~(以上、税別)。前日までの予約が必要。
宿泊は標準価格で1人3万3,000円(1室2人利用、2食付き、税込み)。アメニティーは自社開発したもので、日本人の肌に合わせた成分を使っているという。斎藤さんは「新しい客室は雰囲気も良く、自信を持って薦められるしつらえにすることができた。接客も客室の雰囲気に負けないよう、変わらず良いものを提供していきたい」と意気込みを見せる。「レストランは地元の方にも利用してもらえれば」とも。
レストランの営業時間は11時30分~13時、18時~21時。