古民家貸し切り宿「Atami terrace villa」(熱海市桃山町)が6月1日、熱海にオープンした。
庭の倉庫を改装したサウナと水風呂併設のテラスも(関連画像7枚)
不動産賃貸業を経営するhanaさんがオーナーを務める同施設。神奈川在住のhanaさんは、5年ほど前に熱海に別荘を購入した頃から、頻繁に熱海を訪れるようになったという。「それまでは熱海は衰退しているイメージを持っていたが、実際に住んでみるととても面白い街だった。レトロな商店街が若者など観光客の活気であふれていた」と振り返る。都内で古民家を改装したゲストハウスを運営しているhanaさん。熱海でも同じような場所を作りたいと考えていた時に、不動産会社から今回の物件を紹介されたという。
場所は、JR熱海駅から山側に坂を上って7分ほどのところにある。築100年ほどの古民家で、元は所有者の別荘として使われていたが、10年ほど空き家でほとんど使われていなかったという。hanaさんは「縁側から望む海と街の景色を見た瞬間、一目ぼれだった。空き家でもしっかり管理されていてきれいな状態。建物の中を細かく見ていくと、歴史を感じる建材が使われていたり、明治・大正の頃の古書が残っていたりと、建物が大切にされてきたことが伝わってきた」と話す。
建物は、改装を手がけた工務店の協力もあり、できる限り元々あるものを生かしながらモダンな古民家宿にリニューアルした。約120平方メートルの建物内には、リビングルームや2つのベッドルームのほか、書斎のように使えるサービスルーム、古書を棚にそろえたキッチンダイニング、源泉100%の温泉を使う浴室を備える。屋外には倉庫だった建物を改装したサウナルームと水風呂を併設。テラスでのバーベキューや熱海海上花火大会の鑑賞も楽しむことができる。
「旅をしながら仕事をするような自由な過ごし方や、海外からの旅行者がゆっくりと過ごすような使われ方を想定している」というhanaさん。「日本の古民家の良さや建物の歴史を感じてもらいながら2~3泊するのがお勧め。駅や商店街からも近く、自然に囲まれて良い景観がある場所は貴重。熱海での旅の楽しさを実感してほしい」と話す。
宿泊料金は、平日2人1泊2万5,000円~(諸経費別)。最大6人まで。