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熱海・伊豆山港にカフェ新店 ダイバーが開業、災害復興の一助に

走り湯カフェ「Tiny Avalon」を運営する松尾佳菜子さん

走り湯カフェ「Tiny Avalon」を運営する松尾佳菜子さん

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 走り湯カフェ「Tiny Avalon(タイニーアバロン)」(熱海市伊豆山)が10月3日、伊豆山港にオープンした。

トレーラーハウスを改装したカフェの店内(関連画像8枚)

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 「小さな楽園」を意味する同店。都内でダイビングショップを経営する飯塚広海さんが、10代の頃からダイビングを楽しんできた同港が2021年、土石流災害に見舞われたことから、復興につなげようと開業した。飯塚さんの次男の同級生・松尾佳菜子さんがスタッフとして店を切り盛りする。松尾さんは「土石流災害が発生したとき、私もちょうど近くを車で通っていた。災害を目の当たりにしたことで、飯塚さんの伊豆山を盛り上げたいという思いに共感した。飲食店で働いた経験を生かしたい」と話す。

 店は同港の入り口にあり、伊豆山の名所の一つ「走り湯」にも程近い。トレーラーハウスを改装して海沿いの立地に合うデザインに仕上げたという。店内のカウンターや壁には木材を多用。店外のテラス席にも木材を使い、ロープやオブジェで港のイメージを演出した。

 メニューは、同港で水揚げされたサザエや伊東で取れたシラスを使った海鮮丼やパスタ、おにぎり、みそ汁などをそろえる。ハンドドリップでいれるコーヒー「走り湯ブレンド」、伊豆山のレモンを使ったクラフトコーラなども提供する。「メニューは、地元の食材を使って日替わりで用意している。今後メニューは増やしていきたい」と松尾さん。「目の前にサザエやイセエビの直売所があるので、バーベキュー資材の貸し出しも行っている」とも。

 オープンから約2週間。周辺住民やSNSで店を知った人が利用しているという。松尾さんは「観光客と地元の人の交流の場になれば。災害で悲しい思いをした人や漁ができなくて苦しい思いをした漁師もいる。同港に活気が戻って、また良い場所だと思ってもらえるようにしたい。同港に明るく楽しいイメージを持ってもらうことにつながれば」と話す。

 営業時間は11時~17時ごろ(日没まで)。

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