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熱海駅近くの古民家カフェ「CAFE KICHI」が20周年 地元食材にこだわる

20周年を迎えた古民家カフェ「CAFE KICHI」のスタッフ

20周年を迎えた古民家カフェ「CAFE KICHI」のスタッフ

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 熱海駅近くの古民家カフェ「CAFE KICHI(カフェキチ)」(熱海市田原本町)が2月11日、オープン20周年を迎えた。

古民家を改装したオシャレな作りの店内2階(関連画像6枚)

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 2003(平成15)年2月11日に、熱海駅前平和通り商店街と仲見世商店街を結ぶ路地裏に店主の青木孝憲さんが開業した同店。木造一軒家の民家だった建物を改装して、当時としては珍しい「古民家カフェ」として運営を始めた。開店当時の様子について、マネジャーの藤野リエさんは「熱海駅前のチェーン系のカフェでコーヒーを飲んでいる観光客の姿を見て、せっかく熱海に来たのだからここでしか味わえない場所を作りたいという店主の思いで店が誕生した。人が集まる場所という意味で『基地=KICHI』と名付けた」と振り返る。

 開業当時は、「毎日お客さまが少なくて心配になるくらいだった」と藤野さん。当時の熱海は、現在と違って若い客層の観光客はほとんどなく、古民家カフェ自体も珍しかった。「何屋かわからないので入りづらいとよく言われた」という。「それでも、あえてガイドブックなどには掲載せず、2年目あたりから店を気に入ってくれたお客さまの紹介から口コミでお客さまが徐々に増えていった」と振り返る。

 開業時から熱海周辺や静岡県産の食材を使ったメニューにこだわる同店。定期的にプロジェクトを立ち上げ、地産地消を目指しながら食材の見直しを図ることでメニュー改良に努めているという。3年ほど前からは、熱海の特産品・ダイダイを使ったドリンクを提供する。ホットチョコレートドリンクの「橙(ダイダイ)ホワイトショコラージュ」(780円)は、ホワイトチョコの甘みとダイダイの酸味が合うドリンクに仕上げた。「自家製クラフトコーラ」(780円)は、ダイダイや甘夏、静岡産緑茶などを使う「ご当地コーラ」として人気だという。

 紅茶やハーブティーの茶葉も熱海近郊の生産者から仕入れて使うほか、クラフトビールやクラフトジンも地元の商品を取り扱う。パティシエ特製の自家製スイーツや焼き菓子も販売。現在、期間限定で熱海産の無農薬レモンを使った「レモンケーキ」(350円)を提供している。

 近隣で、同じく地元の食材を使った海鮮丼や定食を提供する「KICHI+(キチプラス)」(同)、伊豆や静岡県内のアーティストが作る作品を販売するセレクトショップ「基地 TESHIGOTO」(咲見町)を姉妹店として運営する。藤野さんは「店を通して地域の食材の良さや魅力を伝えていくことが、地元の生産者や事業者の活性化につながれば。開業当時は20年も続くとは思ってもみなかったが、誇りを持てる店をこれからも末長く続けていければありがたい」と話す。

 営業時間は11時~19時。水曜定休。

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