ペットホテル＆トリミングサロン「熱海温泉わんこのお宿 ONE＆Co.（ワンコ）」（熱海市渚町）が6月21日、熱海サンビーチ前にプレオープンした。

熱海サンビーチの目の前にオープンした「ONE＆Co.」（関連画像6枚）

　1階にフルーツサンド専門店「熱海フルーツキング」が入る建物の2階・3階にオープンした同店。建物を所有する「ふた鶴」代表の二見幸司さんが経営する。開業の経緯について、二見さんは「建物の1階で家族が土産物店をやっていた頃、店の看板犬を飼っていた。幼少期に家族で旅行する時には犬をどこかに預けなければいけなかった。その頃から、安心して預けられる場所があればという思いがあった」と振り返る。コロナ禍でペットと過ごす時間が増える中、海外と比較してペットを取り巻く環境が遅れている日本の状況を踏まえ、自社ビルを活用したペットホテルを開業する決断をしたという。構想から2年半ほど、着工から半年でオープンにこぎ着けた。

　2階にペットのトリミングサロン、3階にドッグラン併設のペットホテルを備える。昔はサパークラブやディスコだったという空間を大幅に改装。海を望む建物前面の広い窓を生かして開放的で清潔感のあるデザインに仕上げた。3階部分は7月後半まで工事中で、現在は2階のみをプレオープンしてトリミングと預かりを受け入れる。2階にはペット同伴で使うことができるカフェ併設のコワーキングスペースも計画する。

　コンセプトには「ペットファースト」を掲げ、来店したペットがリラックスできる空間づくりとサービスにこだわる。店長の佐山博子さんはペットのトリミングサロンで働いた経験があるほか、犬のメディセルケアやリハビリテーションを行う資格も取得した。二見さんと佐山さんはペットのライフセーバーの資格も持っているという。

　室内ドッグランを併設するペットホテルはスタッフが24時間常駐。オプションで添い寝プランも用意する。犬のほか、猫やウサギの預かりにも対応する。料金は小型犬1泊5,500円など。トリミングのコースやプランを複数用意し、希望に応じて選んでもらう。1人のスタッフで1日3匹までに限定して対応する。二見さんは「一匹一匹を丁寧に対応してあげるために、量よりも質を大切にする。一緒に遊びながらストレスを軽減し、犬の気持ちに寄り添いながら対応する」と話す。犬の体に負担のかからない化粧品登録のシャンプーやオゾン水マイクロナノバブル温浴などのサービスも用意する。

　自身も犬を飼ってきた経験から、飼い主もペットも安心して預けられる場所を作りたいという二見さん。「ペットと観光に来ても楽しい熱海になればうれしい。ドッグフレンドリーな街にするために役に立ちたい」と話し、「ペットを飼っている住民や別荘の人たちにも使ってもらったり、イベントを開いたりして、コミュニティーづくりにも活用していければ」と期待を込める。

　営業時間は9時～18時。月曜・火曜定休。