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MOA美術館で展覧会「伊豆の仏像」 国の重要文化財12体を展示

仏像を鑑賞する来場者

仏像を鑑賞する来場者

 MOA美術館(熱海市桃山町)で10月23日、展覧会「伊豆の仏像 PART1」が始まった。

伊豆地域に受け継がれてきた仏教文化を紹介(関連画像3枚)

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 伊豆地域に伝わる仏教彫刻に焦点を当てた企画の第1弾で、平安時代を中心に制作された仏像を通して、地域に受け継がれてきた仏教文化を紹介する。今回は、2024年に国の重要文化財に指定された河津町・南禅寺伝来の仏像群26体のうち、本尊の「薬師如来坐像(ざぞう)」を含む12体を展示する。

 南禅寺は河津町の山あいに位置する寺院で、創立年代は明らかになっていない。かつては那蘭陀(ならんだ)寺と呼ばれ、土石流によって倒壊した後に再建されたという伝承が残る。現在伝わる仏像群も、土砂に埋もれたものを掘り起こしたとされ、破損した仏像やその断片が残されている。仏像群は仏、菩薩(ぼさつ)、護法神など26体から成り、現在は南禅寺に隣接する「河津平安の仏像展示館」で保存し公開されている。

 展示作品の一つ「薬師如来坐像」は、南禅寺の本尊で、9世紀後半から10世紀の制作と考えられている。太く量感のある体つきや、大小の波が繰り返されるように刻まれた衣のひだ「翻波式衣文(ほんぱしきえもん)」が特徴。このほか、奈良時代の制作と考えられる「十一面観音菩薩立像」や、平安時代の「地蔵菩薩立像」なども展示する。

 今回展示する12体は、保存状態が比較的良好で、制作当時の作風を確認できるものを中心に選定した。同館の広報担当者によると、彫刻の特徴や見どころを来館者に分かりやすく伝えられる作品を選んだという。

 近年、伊豆地域に残る仏像の調査研究が進み、その歴史や特徴が明らかになりつつある。同館では以前から、伊豆の玄関口である熱海から地域の美術文化を発信したいと考えており、こうした研究成果を背景に今回の展覧会を企画したという。

 同館展示担当者は「伊豆には平安時代から鎌倉時代にかけての優れた仏教美術が各地に残されている。今回は南禅寺の仏像を紹介するが、これをきっかけに伊豆の美術文化にも関心を持ってもらえれば」と話す。

 開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館(12月24日・31日は開館)。観覧料は一般2,000円ほか。2027年1月3日まで。