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熱海「だいだい胡椒」、フード・アクション・ニッポン・アワード10選に 県内から2産品

「おひさまだい だいだい胡椒」を開発した山田屋水産・福島瞳取締役

「おひさまだい だいだい胡椒」を開発した山田屋水産・福島瞳取締役

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 熱海の練り製品加工販売業の「山田屋水産」(熱海市青葉町)が製造する「おひさまだい だいだい胡椒(こしょう)」が1月26日、農林水産省主催の「フード・アクション・ニッポン・アワード2020」で受賞10産品に選ばれた。10産品のうち2品が静岡県内の企業が製造する調味料の受賞となった。

「おひさまだい だいだい胡椒」

 コンテストは、国産の農林水産物の消費拡大を目指し、日本全国の産品を発掘するイベントで、今回で12回目の開催。受賞産品は、選定した審査企業の流通販路を使って販売される。本年度は全国から1019産品の応募があり、一次審査で入賞100産品が選定され、最終審査で受賞10産品が選ばれた。

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 「おひさまだい だいだい胡椒」(550円)は、熱海の特産品であるダイダイの果皮と唐辛子などで作る調味料。同商品を選んだローソンの竹増貞信社長は「絶妙な苦みと、まさに太陽のような色合いで、さまざまな料理のアクセントにもなるのでは」と選出の理由をコメント。今後、ナチュラルローソンでの販売を予定しているという。

 山田屋水産の福島瞳さんは「開発を始めた当初は、すり身にダイダイを合わせようと思ったが、ダイダイの苦味がすり身のうま味を打ち消してしまった。逆にダイダイの苦味を生かそうと開発を進めた結果、辛味と合わせた商品の開発に至った」と商品開発の経緯を説明する。同社は創業60年を超える練り製品の製造販売を主体とする会社ではあるが、「練り物だけではなく、練り物に使う原材料を無駄なく生かして魅力的な商品を作るという発想がある」という。「客は熱海の舌が肥えた飲食店や宿泊施設のプロの料理人。そのため自社の練り物職人たちもスキルアップしながら、柔軟な発想で開発できるようになった」とも。

 原材料にもこだわりを持ち、「すり身は上級の助宗すり身のみを使っている。製造ラインを使わず、全て手作り。保存料を使わないので大量生産せず、売れたら作るというポリシー」だという。だいだい胡椒に使うダイダイも、市内の農家・岡野谷伸一郎さんから直接仕入れる。

 だいだい胡椒は現在、直売店(咲見町)、熱海ブランド認定「A-PLUS」ショップ、自社のネットショップのみで販売している。今後はナチュラルローソンに加え、らでぃっしゅぼーやの通販でも販売予定。福島さんは「受賞後、ウェブからの注文が増えている。このご時世なので今後の不安もあるが、新しいチャレンジをして一歩踏み出していかないといけない。職人の気付きも製品作りに生かしながら、今後も新しいものを作っていきたい。熱海の食材の魅力発信にもつながれば」と意気込みを見せる。

 静岡県内からもう1品選ばれた「発酵旨(うま)味オイル」を製造する「ヤマヤ醤油(しょうゆ)」(浜松市)の金原利征社長は「家業として受け継いできた『浜納豆』はマニアックな珍味だった。より簡単に料理に使えるものを妻と試行錯誤してきた結果、浜納豆とオリーブオイルの組み合わせで『発酵旨味オイル』に行き着いた。化学調味料なども使わない、発酵のうま味だけで作った商品なので、健康を気にする方や子どもに安心できるものを食べさせたい方などに愛用してもらえれば」と利用を呼び掛ける。