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熱海・伊豆山災害3年 被災製麺所跡で「復興ラーメン」、住民に無償提供

伊豆山の「コマツ屋製麺」旧工場でラーメンを無償提供する「熱海飯店」三浦さん

伊豆山の「コマツ屋製麺」旧工場でラーメンを無償提供する「熱海飯店」三浦さん

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 伊豆山土石流災害の発生から3年を迎えた7月3日、熱海市内の飲食店が「復興ラーメン」の無償提供を行った。

災害の爪痕が残る伊豆山の「コマツ屋製麺」旧工場(関連画像8枚)

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 中華料理店「熱海飯店」(熱海市渚町)が2021年7月3日の土石流災害で被災した製麺所「コマツ屋製麺」旧工場(伊豆山)の敷地内で、同製麺所の麺を使ったラーメンを住民らに振る舞った。提供開始の11時前から集まり始めた周辺の住民にスタッフが、伊豆山にちなんで123(いずさん)食分を用意したラーメンを次々と提供。待ちわびた住民は「とてもおいしい」「うれしいね」と笑顔で話しながら麺を口に運んでいた。

 1887(明治20)年に伊豆山で創業したコマツ屋製麺は、災害で工場が被災。工場の場所は一時、立ち入り禁止の警戒区域に指定された。2022年7月、上多賀に新工場を建てて製造を再開している。

 「熱海復興夜鳴きらーめん」と名付けたラーメンは、昨年6月から「熱海飯店」系列店で販売が始まった。開発のきっかけは、同店グループの代表・三浦渉さんが復興への思いを持つコマツ屋製麺社長の中島秀人さんに共感したからという。現在は、同社の麺を使ったラーメンを「熱海飯店」の看板メニューの一つとして提供している。

 今回の無償提供について、これまでもラーメンの売上金の全額寄付を行うチャリティー活動などを行ってきた三浦さんは「災害を風化させず、被災地の復興を願って企画した。自分たちができることを一つずつでも続けていきたい」と話す。「伊豆山の人がおいしそうに食べてくれる姿を見られたので、提供して良かった」とも。

 3日は中島さんも訪れ、集まった住民と笑顔で話す場面も見られた。中島さんは「久しぶりにこの場所にたくさんの地域の人が集まる光景を見ることができた。災害後も残った工場の建物を生かし、これからの伊豆山の復興を発信する拠点にできれば。若い人の力も借りて伊豆山を前に進めていきたい」と話す。

 ラーメンの無償提供は同所で7日にも行う。提供時間は11時~15時。123食限定。

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