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熱海発の旅館経営支援会社が始動 老舗旅館の知見「実証知」を全国へ

旅館経営総合研究所を立ち上げた内田さん(左から2人目)

旅館経営総合研究所を立ち上げた内田さん(左から2人目)

 熱海の老舗旅館「古屋旅館」(熱海市東海岸町)の社長・内田宗一郎さんが立ち上げた旅館・ホテル事業者向け経営支援会社「旅館経営総合研究所」(同)が6月12日、事業を始めた。

旅館経営総合研究所の役員陣(関連画像3枚)

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 同社は、創業220年を迎える古屋旅館の経営で培った実践的な知見を全国の旅館業界へ還元し、「小さくても強い宿」を増やすことを目的に設立した。集客や組織づくり、運営改善、人材採用・育成、DX推進、投資判断など、旅館経営に関わる幅広いテーマを横断的に支援する。

 近年、旅館業界では人材不足や固定費の高騰、後継者不足、デジタル化への対応など経営課題が深刻化している。特に10~35室規模の中小旅館は、人材や資金面で制約が大きく、地域に根差した魅力ある宿であっても持続的な成長や事業承継に課題を抱えるケースが少なくないという。

 設立の背景について内田さんは「日本各地には地域の文化や歴史、風土を体現する魅力的な旅館が数多く存在する一方、経営環境は厳しさを増している。現場で機能する仕組みとして支援を届けたいと考えた」と話す。

 企業理念には「日本の文化・伝統を承継する旅館の未来を、次の世代へ引き継ぐ」を掲げる。旅館を単なる宿泊施設ではなく、地域文化や風土、人々の暮らしを受け継ぐ拠点と位置付け、「小さくても強く、地域に深く根差した唯一無二の宿」を全国に増やすことを目指す。

 主なサービスは、経営課題の整理や投資判断を支援する「経営壁打ち・意思決定支援」、採用から教育体制構築までを担う「採用・育成・定着支援」、経営者やスタッフ向けの「研修・講演サービス」、業務効率化を図る「DX・運営改善支援」など。金融機関や行政、各種専門家とのネットワークを活用したパートナー紹介も行う。支援は内田さんのほか、旅館運営や組織づくり、人材育成など旅館業界に携わってきたエキスパートらが担い、それぞれの専門分野から経営課題の解決をサポートするという。

 内田さんは「私たちが目指しているのは、宿を一時的に良くすることではなく、宿が自ら強くなり、次の世代へ自然に受け継がれていく状態をつくること。日本の旅館文化を未来へ受け継いでいきたい」と意気込みを見せる。

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