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熱海のすし店「和楽」が5周年 職人歴50年超の経験で江戸前ずし提供

「すし処 和楽」の店主・小林秋夫さん

「すし処 和楽」の店主・小林秋夫さん

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 「すし処 和楽」(熱海市田原本町)が11月4日、オープン5周年を迎えた。

地魚も使った江戸前ずしを提供する「和楽」(関連画像5枚)

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 熱海駅前の第一ビル2階にある同店。宮城県南三陸町出身の店主・小林秋夫さんが2018(平成30)年11月4日にオープンした。現在68歳の小林さんは、14歳で上京してすし店や和食店で修業を積んだという。「東京に50年いたが、そろそろ都会を離れて地方で夫婦二人の店を持ちたいと考えていた」と小林さん。「熱海を見にきて、最初は坂が多くて大変だと思ったが、熱海駅前の物件を紹介されて出店を決めた」と振り返る。

 店は約30坪あり、カウンター席、テーブル席、個室席合わせて36席。「夫婦二人で運営するには広く、職人やスタッフを入れて一緒にやってきた」と小林さん。店は評判を聞きつけた住民などで順調な立ち上がりを見せたが「オープンから1年が過ぎてこれからというタイミングでコロナが広がり、大きな影響を受けた」という。「大変だったが、別荘の人たちが利用してくれたり、わざわざ都内から飲みに来てくれたりと、助けられて乗り切ることができた」と振り返る。

 江戸前の技法を使い、相模灘と駿河湾で取れる地魚や全国の旬の魚介類を提供する同店。小林さんは「ひと手間ふた手間かける江戸前ずしに地元の魚を生かしている。55年の自分の経験はあるが、今でも日本料理は奥が深いと感じる。料理に手を抜かず、これからも自分に厳しく精進していきたい」と話す。

 ランチメニューは、1,900円~5,000円程度のセットメニューを中心に提供する。セットには、すし、小鉢、サラダ、デザートなどが付く。メニュー名には、地元の人や観光客に親しみやすいイメージを持ってもらえるようにと、「桃山」「伊豆山」「初島」など、熱海にある地名を付けた。握りずしの単品メニューや季節に合わせた焼き物などのメニューも用意する。

 ディナーメニューは、7,000円台~1万3,000円程度のコースメニューを中心に、単品メニューも用意する。

 熱海で店を開いてから、市内にある料理学校の講師や出張料理人なども経験したという小林さん。現在、外部のデリバリーサービスを活用して出前にも対応している。「最近では職人になりたい若者も減ってしまっているが、和食・すしの世界は広く、海外で活躍することもできる。勉強しておいしいすしを一緒に握る職人も募集している。これからも地域の人や観光客に自信を持ってすしを提供していきたい」と力を込める。

 営業時間は11時~15時、17時~21時。夜は予約制。木曜定休。

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