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熱海に宿泊施設「Kiten」 地元まちづくり会社がビル上層階を活用

「Kiten slow&work stay」の個室

「Kiten slow&work stay」の個室

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 熱海でまちづくりに取り組む「machimori(マチモリ)」(熱海市銀座町)が9月23日、宿泊施設「Kiten slow&work stay(キテン・スローアンドワークステイ)」(同)をオープンした。

色調を大切にしてデザインした個室

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 熱海銀座商店街の中心部にある沢口ビルの2、3階を改装した同施設。施設担当者の広野みすずさんは「熱海銀座商店街の1階はどのビルも空室がなく、にぎわいを見せているが、2階以上は使われていないビルも多く、以前から活用を考えていた」と話す。同ビル1階も人気スイーツ店「熱海プリンカフェ2nd」が営業し、行列ができるにぎわいを見せている。

 今回、コミュニティー型多拠点コリビングサービス「LivingAnywhere Commons(リビングエニウェア・コモンズ)」(以下LAC)を展開する「LIFULL(ライフル)」(東京都千代田区)との共同事業として運営を始める。LAC会員が同施設を利用できるほか、企業研修や体験イベントを通して宿泊者と地域住民との交流を促進する。

 Kitenのコンセプトは「起点となる宿」「軌跡をたどる宿」「熱海の暮らしを体験する宿」。広野さんは「宿泊者がこの宿と出合ったことで何か新しいことを始めるきっかけになれば。熱海の歴史や文化を感じながら、熱海の人や場所と触れ合って多様な街に踏み入ってもらいたい」と話す。

 施設内には、トイレとシャワールームを備える個室5室とドミトリーのカプセルルーム8室を設けた。宿泊者が集まることができるよう、テラスとキッチンが付いたシェアラウンジも備える。個室には、五行思想に基づいてそれぞれ「木・火・土・金・水」の名前を付けた。「客室内も五行に合わせた色調にデザインした。それぞれの色の季節を感じてもらえれば」と広野さん。

 今後について、広野さんは「自分自身も熱海に移住して、熱海のいろいろな場所や人から新たなきっかけをもらってきた。『Kiten』の名前の通り、宿泊者にとってここが起点になってくれたら。観光だけでなく、地域とつながりを持つことで新しい発見があるような場所にしたい」と話す。

 宿泊料金は1泊個室・1人=9,500円~、同・2人=1万4,000円~、カプセルルーム6,000円~。

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