熱海の長浜海浜公園で5月22日、「ドライブスルー in 熱海ガスフェア2021」が開催された。主催は熱海ガス（熱海市春日町）。

100円弁当の完売を知らせるスタッフ

　新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける市内の飲食店を応援しようと、同社が初めて企画した。地元のベジタブルダイニング＆カフェ「kinowa」、中華点心「天天」、カフェ「プランタン」、洋食店「みのる亭」が1,000円相当の弁当を提供。各店50個、計200個の弁当を熱海ガスが100円で販売した。

　購入は車での来場者のみに限定し、1台につき4個までとした。同社によると、8時には弁当を買い求める車が集まり始め、販売開始11時の約1時間前には購入整理券の配布が終わる盛況ぶりだった。市内から来場した女性は「弁当は既に完売で、購入できず残念。普段は特設市で季節の野菜や果物を購入する。今日も野菜などを買って帰る」と話していた。

　車から降りることなく商品を購入できる「ドライブスルーイベント」は、コロナ対策の企画として全国各地で開かれているが、熱海での開催は珍しい。今回、車で来場した客は整理券を受け取ると車内や園内で待機。順番になると、乗車したまま支払いを済ませて弁当を受け取り、園内を車で移動しながらガス衣類乾燥機の展示を見るなどし、他の客と接触することなく会場を後にした。

　同社の溝口寛社長は「新型コロナウイルス感染拡大の影響で『ガス展』が開催できず、お客さまに喜んでほしいと今回のドライブスルー形式でのイベントを企画した。想定以上に盛況だった。少しでも地域が元気になれば」と期待を込める。