手作りアクセサリーのワークショップを行う工房「atelier leaf m（アトリエリーフエム）」（熱海市伊豆山）が6月5日、移転リニューアルオープンした。

「atelier leaf m」があるのは相模湾を望む伊豆山の高台

　2018（平成30）年12月に開業した同店。店主の小野真紀さんは、13年前から熱海の別荘に横浜から通う生活をしていたが、2018（平成30）年6月に移住。横浜で習得したアクセサリーの彫金技術を生かして同工房の開業にこぎ着けた。

　「最初の頃は、こんな山奥にまでお客さまが来るかどうか分からなかったので、自宅のスペースを使って手探りで始めた」という小野さん。工房があるのは伊豆山神社・本宮社のそば。JR熱海駅から約15分かけ、ひたすら坂道を車かバスで上った先の高台に位置する。周辺は山に囲まれた緑豊かな場所で、最近でこそ周辺では別荘の建設が進むが、「当時は家も少なく、寂しい場所だった」という。

　間もなく開業から3年がたち、熱海の手作りアクセサリー工房として定着してきた。小野さんは「インスタグラムなどSNSを見て来るお客さまが多い。高校生の卒業旅行や若いカップルがペアリングを作りに、熱海駅からバスで来てくれることもよくある」と話す。「コロナ禍で、自宅のスペースと工房を共有することを悩んでいた時に、ちょうど近接する場所を工房用地として確保できたことから、移転リニューアルすることにした」と小野さん。標高の高い場所にある工房の窓からは、遠くに相模湾の絶景を眺められ、白を基調とした真新しいスペースでワークショップに集中する環境を整えた。

　メニューは、真ちゅうかシルバーの素材から選ぶ「リングコース」（4,500円～6,000円）、「バングルコース」（5,500円～1万円）、真ちゅうの素材で作る「キーホルダーコース」（3,500円～）。ほかに、プラチナやゴールドの素材で作る「アニバーサリーリングコース」もある。ワークショップでは、素材を熱して柔らかい状態にし、曲げたり刻印したりする工程を、小野さんの指導を受けながら自ら形にしていくことができる。「最後はこちらできれいに仕上げるが、自分で作ったという思い出を残してほしい」と小野さん。カップル同士で相手のリングを作り合う客や、以前リングを作ったカップルが結婚指輪を作りに再来したこともあるという。

　今後については、「結婚指輪を作りに地元の人にも利用してもらえれば。自然に囲まれた環境の中で、アットホームな雰囲気でワークショップを楽しんでもらいたい」と呼び掛ける。

　営業時間は10時～17時。木曜定休。完全予約制。