熱海出身・在住で音楽家の巻上公一さんが2月15日、米・ニューヨークにある現代芸術財団「FOUNDATION FOR CONTEMPORARY ARTS（ファンデーション・フォー・コンテンポラリー・アーツ）」（以下、FCA）のアーティスト賞を受賞した。助成金は4万5,000米ドル。

巻上公一さんプロデュース「熱海未来音楽祭」の起雲閣でのライブ（関連画像3枚）

　作曲家のジョン・ケージと画家のジャスパー・ジョーンズが1963年、芸術家支援を目的に創設したFCA。毎年、ダンス、音楽、パフォーマンス、アートなどの芸術分野で活躍する約20人を選出し助成金を贈呈している。過去10年間の日本人受賞者は、ダンサーの山崎広太さん（2013年）、ビジュアル作家の笹本晃さん（2017年）、作曲家の一柳慧さん（2018年）、音楽家の灰野敬二さん（2023年）。

　巻上さんは、結成45周年を迎えたロックバンド「ヒカシュー」のリーダーとして音楽活動の傍ら、ボイスパフォーマーとしても活動している。喉歌「ホーメイ」、口琴、テルミン、尺八などを使って即興演奏や歌唱などを行う。熱海で毎年開催している「熱海未来音楽祭」では音楽プロデューサーを務めている。

　巻上さんは「アーティストがアーティストのために設立した財団の趣旨に感動する。自分の活動をどこかで見てくれて評価してくれる人がいることに勇気づけられる。推薦してくれたアーティストや承認していただいた方に感謝したい」と話す。

　3月12日には東京・代官山で巻上さんの受賞記念ライブを行う。